螺旋の回転

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ジュウサン



毎日、学校の上を戦闘機が飛ぶ。戦闘機じゃないのも飛ぶ。
煩くて、煩くて、「落ちろ」と願う。
1日に何機も何機も…。

鉄枠にパテ止めされた窓ガラスが、共鳴してびりびり鳴り始める。
教室の後ろの一箇所が、ジェット機の騒音に共鳴する。
窓のそばの奴らが移動を始める。
もう慣れっこなんだ。
やがて窓ガラスがはじけ飛ぶ。
カシーン。

マッシュが僕の太ももにシャーペンを突き刺す。
学生ズボンの上から。
何度も。無表情に。マッシュは真っ直ぐ前を見てる。
慣れっこなんだ。
僕も無表情だろう。
みんな表情がない。

みんなおかしい。

毎日、学校の上を戦闘機が飛ぶ。
今は戦時中なんだ、きっと。

マッシュが僕の太ももにシャーペンを突き刺す。

輸送機の双発プロペラはバスドラみたいだ。

マッシュが僕の太ももにシャーペンを突き刺す。

カチッ、芯を出して。
僕を突き刺して、またカチッ。
カチッ、サクッ、カチッ、サクッ、カチッ、サクッ…。

キンコンカン、鐘が鳴って、僕とマッシュは並んで歩く。
保健室は無人。
人がいるときはそのまま帰る。
僕がベッドに座ると、マッシュがカーテンを引く。
ズボンを脱いで横になる。
喉の奥を見る小さなライトで傷口を照らし、
先の鋭い刺抜きで、マッシュがシャーペンの芯を抜く。
無表情に。
抉らないと抜けない。

ゲームの終了を告げる鐘が鳴るまで、
マッシュは執拗に僕を抉る。


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過去と現実

うらみつらみをわすれないように、いつでもめにつくようにおもいだせるように、
こるくぼーどにはりつけました。
ぼくはそれをみるたびにうちひしがれむねをしめつけられいかりがこみあげてきます。
うれしいことがあってもそれがあるのでぼくのこころとからだはまっぷたつになるのでした。
それはとてもいたいのでおさけをのんだりくすりをのんだりしてまぎらわせるのですが、
ちっともきかないのでどうしようもありません。

004.jpg


ところでぼくのおとうさんはにんぎょうをつくってました。


このしゃしんのようなんではなく、かんせつもうごかなくてどっちかってーとちょうこくです。
あとりえでつめをきってもらうのがすきでした。
ちょうこくをつくっているのでつめのかたちをととのえるのもじょうずでした。
おとうさんもぼくのつめをきるのがすきでした。
そのこういはかれのいきぬきであり、しんせいなぎしきでもあったんです。
ぼくはおとうさんのあぐらのうえにすっぽりとおさまって、
うしろからまもられるようにつめをきってもらいます。
かたちのよいつめだとぎしきのたびにいわれました。
ぼくのひだりてのなかゆびはだいいちかんせつがひだりにおれてます。
まっすぐじゃありません。なぜだかわかりませんがきっとかるめの畸形なんだとおもいます。
にちじょうせいかつにししょうはきたしてないのできになりませんし、
じつはとてもすきなのでした。なんとなしかわいいからです。
それになにより、ぼくがいじょうだってことをそのゆびのせいにできるからです。
つめをきっているあいだ、おとうさんのかおはぼくのかおのよこにあります。
ほっぺたとほっぺたがくっつくとひげがちくちくしました。
たばことくーるみんとがむのにおいがします。
おとうさんのくちびるがほっぺたやみみやくびすじにふれるときもちがよくてどきどきして、
もどかしくてはずかしくてこまりました。

うらみつらみをわすれないように、いつでもめにつくようにおもいだせるように、
こるくぼーどにはりつけました。
ぼくはそれをみるたびにうちひしがれむねをしめつけられいかりがこみあげてきます。
うれしいことがあってもそれがあるのでぼくのこころとからだはまっぷたつになるのでした。
それはとてもいたいのでおさけをのんだりくすりをのんだりしてまぎらわせるのですが、
ちっともきかないのでどうしようもありません。
なのでぼくはこうしてじぶんをかいているのです。
かいていると、いまのつらいことはわすれていられるからです。
こるくぼーどの蛇はきのうもあしたもいまなので…。



過去と現実
意地悪な貴男。

薬とアルコォルで酔った頭に浮かぶんは貴男のこと。


何度も何度も放ってくれたなぁ。

恨みになんか思ってへんよ、怨むほどあんさんのこと
好いとったこと、なかったもん。

古い雑誌みたいなもんやろ?


片付けよおもて取り出すけど、

なんやまた読んでしもて
結局
ま、ええかぁ


て、手元に置いてはるだけ。

置いてあるだけで塵とかわらへんの。


捨てられへんのやろなぁ。
そのうち役に立つおもてはるのね。

紙魚に食われてボロボロになるだけやのに。
いくらなんでもそんな姿見られたない。


やから、

捨ててくれたほうがええの。
捨ててくれてええんよ。

そんときにはあんさん、
「お前を捨てる」て、ちゃんというてな

いつまでも待ってるタチやの、知ってるはずや。


あん時あってたほうがよかったかも知れへんね、

「とんだ餓鬼やないか」て
あんさんその時に捨ててくれたはずや。

過去と現実
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