螺旋の回転

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蛇女房



クロームの鱗
爪の先で
古い皮を脱ぎ捨てる

青白く薄い皮膚の下に水色の血管が浮いて見える
陽光も月光も知らぬ肌
墨色の夜の中で燐光を放つ

嗚呼・・・

貴方の指先が薄い皮下の血管を辿る
蜘蛛の糸で誂た毛細血管を
全身を隈なく優しく
触れるか触れないかのもどかしさで

「冷たい・・・」
貴方は囁く
囁きを零した唇が太腿の内側に押し付けられる

熱い
熱い・・・
貴方の唇はなんて熱いのだろう

熱が血管を伝い
やがて心房に辿り着き
心臓を打ち鳴らす

嗚呼、早く・・・
早くと願う・・・

新しい鱗が現れぬ前に・・・

嗚呼、早く・・・

血管を辿る貴方の手が止まる

くちづけさえ交わせぬうちに

再び
クロームの鱗が全身を覆い隠す・・・

しゅるしゅると
貴方の手を逃れ

僕は
僕の
場所へと
帰っていく・・・


Ineside Looking Out
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